マッカーサー賞って、知っていますか?
お恥ずかしながら、私は最近まで知りませんでした。
だけど、この「マッカーサー賞」
調べれば調べるほどに、おもしろく、夢がいっぱい詰まった賞だということが分かってきました。
日本ではあまり馴染みがないマッカーサー賞ですが、アメリカでは、かなりの知名度があるという事実も発覚!
この記事では、知っていると少しだけ嬉しくなり、誰かに話したくなるようなマッカーサー賞について、あれこれ分かりやすくまとめてみました。
マッカーサー賞とは?
マッカーサー賞は、アメリカ居住者と、アメリカの市民権を持つ人の中から、
毎年1回、芸術や文化、教育、社会、経済などの幅広い分野で、格別な独創性に富んだ、献身的な活動を展開する個人を讃えている、アメリカならではの名誉ある賞です。
マッカーサー賞の英語表記は、
「MacArthur Fellows Program」
(マッカーサー・フェロー・プログラム)
名前の由来は、アメリカの実業家であった
John D. MacArthur(1897―1978)
(ジョン・D・マッカーサー)
からきています。
アメリカでは、別名 Genius Award(ジーニアス・アワード)(天才賞)としても広く知られており、マッカーサーフェローシップとも呼ばれています。
※フェローシップ・・・研究奨学金
マッカーサー賞の賞金や選考基準は?
マッカーサー賞の賞金は、なんと、総額62万5000ドル!
今の為替レートで計算すると、日本円で6,800万円にもなります。
(2019年10月現在:1ドル108.83円)
これだけの賞金が、5年間にわたり、フェローシップ(特別研究費)という名目で支給されるということなので、もうびっくり!
しかも、研究費というのは単なる名目で、実質、賞金は使い道が自由なんだそう。
そんなマッカーサー賞は、選考基準もユニークで、大雑把。
絶対条件が、
アメリカの市民権をもつ者とアメリカ居住者
というだけで、
あとは、芸術、文化、教育、社会、経済などをはじめとする幅広い分野から、毎年1回、30人程度を、選考委員が自由に選出しています。
選考委員は、さまざまな専門分野から選ばれた十数名で構成されているのですが、
詳しいメンバーや選考の基準については非公開となっています。
おおまかな選考の基準であれば、
「格別な独創性に富んだ、献身的な活動を展開する個人を表彰する」
ということですが、
偉大なる功績をのこしたり、目に見える研究結果を出していなくても、選考委員たちが、
「これ、いいね!」
とひらめいたものがあったとしたら、まったくの無名の人物が突然選ばれることもあるという、まさにアメリカンドリームが具現化したような賞が、マッカーサー賞なのです。
マッカーサー賞とノーベル賞の違いは?
マッカーサー賞 | ノーベル賞 | |
賞金 | 62万5000ドル(約6,800万円) | 900万スウェーデンクローナ(約1億1,300万円) |
選考基準 | アメリカの市民権がある・アメリカ居住者ということが絶対条件
芸術、文化、教育、社会、経済などの幅広い分野から、毎年30人ほど選ばれる |
人類のために最大たる貢献をした人々が選ばれる
物理学賞、化学賞、生理学・医学賞、文学賞、平和賞、経済学賞の6つの賞があり、ひとつの賞に複数選ばれることもあれば、該当なしの場合もある |
創設者 | ジョン・D・マッカーサー | アルフレッド・ノーベル |
こうして表にして比べてみると、ノーベル賞の方が賞金が多いように思えますが、
ノーベル賞の場合は、ひとつの分野での受賞者が複数人いた場合、900万クローナは受賞者の人数で分割支給されてしまいます。
4人いたら4等分ということです。
それに比べてマッカーサー賞の方は、もらえる賞金は全て自分のものなので、ここは分かりやすい違いです。
こんなにもすごい賞が、なぜ日本ではほとんど知られていないのかと言えば、やはり、選考条件にもあるように、マッカーサー賞がアメリカならではの賞だからでしょうね。
- アメリカの市民権の保有者
- アメリカ居住者
確かに上記の条件はありますが、この条件さえクリアすれば、日本人の受賞のチャンスもゼロではないということなので、これからはもっと日本でも知られていくかもしれません。
実際に、このマッカーサー賞を受賞したことのある日本人も、既にいるのです。
それがこちらの松岡陽子さん!
経歴だけでもめちゃくちゃすごい人ですけどね・・・!!
さいごに
『マッカーサー賞とは?賞金や選考基準・ノーベル賞との違いも!』
日本ではまだまだ馴染みのないマッカーサー賞ですが、これから先の未来、どんどんグローバル化していく世界の中で、アメリカで活躍する日本の人たちも増えてくるでしょう。
今後、日本人にも身近なものになっていくかもしれないマッカーサー賞。
今のうちから、少し役立つ知識として、おぼえておいてくださいね!