イ・ミンホとソン・イェジンが共演して話題を呼んだ韓国ドラマ「個人の趣向」
イケメンで、なおかつ実力もある建築デザイナーのチノ(イ・ミンホ)と
ポンコツ中のポンコツ、だけど人一倍愛情深くて優しい心の持ち主のケイン(ソン・イェジン)のどたばたラブコメディです。
このドラマのキーワードとなっているもののひとつに「サンゴジェ」があるのですが、
この「サンゴジェ」、ドラマの前半はもちろん、中盤になってもなかなかその正体を現しません。
それどころか、後半になってやっと深く掘り下げてくれたのはいいものの、結局、
「なぜサンゴジェという名前なのか」
「サンゴジェって、つまり日本語に置き換えるとどういう意味なのか」
ここのあたりが、ドラマではいまいち詳しく描かれてはいませんでした。
読みが深い人や、韓国語に詳しい人ならなんとなく理解出来たのかもしれませんが、私のような
韓国語もいまいち・・・
読みの深さもいまいち・・・
なタイプにとっては、正直、サンゴジェとは結局どのくらい大事な言葉(キーワード)だったのかが分からなかったので、重い腰をあげてこの辺りを調べてみる事にしました。
もちろん、シンプルに
「サンゴジェの意味を教えて!」
な方向けにもわかりやすくまとめています。
果たして、サンゴジェとは何なのか?
実在する建物だとしたら、ロケ地はどこなのか?
いい機会だったので、サンゴジェの秘密を全て調べてみました!
※この先は、サンゴジェの解説をするにあたり、ドラマのネタバレも含んでいます。
ネタバレNG!な方は閲覧をお控えください。
サンゴジェは韓国語でどんな意味?
サンゴジェ というのは、韓国語では「상고재」と書き、
漢字に直すと
「相」「婟」「齋」で、サン・ゴ・ジェ です。
それぞれの漢字の意味はというと、
相・・・お互い
婟・・・恋・慕う
齋・・・部屋・建物(書斎など)
これらの漢字をキレイな言葉でまとめると、
「お互いに思い合える家」
「円満な家庭」
などと訳すことが出来ます。
つまりは、ケインの父親が、お母さんと、子供(ケイン)が仲良く暮らせるようにと、愛情をもって設計した家だからこそ、「サンゴジェ」と名付けたのだと思われます。
ストーリーの後半で明かされますが、サンゴジェには、実は地下室があるんです。
ワケがあって、ケインが幼い頃に父親によって封鎖されてしまったので、大人になったケイン自身も覚えていなかったのですが、1階の床の一部がガラス張りになっていて、下にある地下室の様子を覗くことが出来る建物のつくりになっていました。
もちろん、下の地下室から1階の様子をみることも出来ます。
1階では子供であるケインが自由に遊び、その様子を地下から見守りながら、母親も自分の仕事が集中して出来る。
離れた部屋にいても、いつでも家族の顔を見る事が出来て、安心できる。
そんな家をケインの父親は設計して、その家に「サンゴジェ」(お互いに思い合える家)という名前を付けたんですね。
「サンゴジェ」の日本語訳がわかると、物語の理解度もここまで奥深くなります。
ここを、ドラマの中でも、もう少し時間をかけて説明してほしかった!!
でも自分で調べてみたからこそ得られる感動もあるので、これはこれで結果オーライかな?
サンゴジェは実在するの?ロケ地はどこ?
「サンゴジェ」と言う建物は実在しません。
「サンゴジェ」とは、ドラマ用の名称です。
ですが、あの家の「門」は実在するもので、北村韓屋村(ブッチョンハノクマウル)と言う場所に実際に立っています。
印象的な見た目のせいか、ドラマの重要シーンはよくこの門で撮影されていましたよね。
ケインが家の中に入る前に、よくここでいろんな人と立ち話をしていたのを私もよく覚えています。
なので、つまりは、
門の前のシーンだけ、北村韓屋村で撮影をして
内部の撮影はスタジオにセットを組んで撮影していたようです。
残念と言えば残念ですが、北村韓屋村に行けばあの門は実在するわけなので、これだけでもロケ地巡りは十分に出来ますよね!
北村韓屋村は、私たちが良く観る韓国ドラマに出てくるような古い韓屋が多くある、観光にもぴったりな素敵な場所です。
普通の田舎町なので、お散歩するだけなら無料なのも嬉しい!
ですが、あくまでも民家の中なので、騒ぐと迷惑になってしまうので注意が必要。
北村韓屋村への行き方ですが、まず最寄り駅が「地下鉄3号線安国駅」
ここから2番出口を出て約10分ほど直進するだけなので道順はシンプルなのですが、初めて行く人はどのあたりを「北村韓屋村」と呼ぶのかが分からず結果的に迷子になる可能性もあるので、インフォメーションを見付け次第、早々にMAPを手に入れてくださいね。
既に有名な観光地になっているので、もちろん日本語のMAPもあります。
ご安心ください。
北村韓屋村は町並みも十分素敵ですが、北村エリアから遠くに見えるソウルタワーを含めた景観もとても美しく写真映えするので、あわせておススメです。
個人の趣向のその他のロケ地
個人の趣向のロケ地は、他にもたくさん判明しています。
さらに、ひとつひとつ巡る楽しみがありますね。
●タン美術館・・・複合文化施設「Kring」(三成洞 サムソンドン)
●M建築事務所・・・実在する建築事務所(ソウル江南区)
●1話のケインがプロポーズを期待するレストラン・・・鐘路タワー33階「TOP CLOUD バー&グリル」
●8話のコーヒープリンスカフェ・・・MBCドリームセンター(一山 イルサン)
●10話のキスシーンで使われた劇場・・・城南アートセンター
●13話のスケート場・・・ロッテワールド アイスリンク
個人の趣向の隠れた見どころ
指摘されるまで私は気付かなかったのですが、よく観ている人はいるもので、個人の趣向にはちょっとした隠れた見どころもあるようです。
【その1】
ケインの住むサンゴジェの家の門の上の板が、ドラマの途中で「相婟材」から「相婟斎」に、しれっと変わっているみたい。
はっきりとした原因は不明ですが、韓国ドラマは撮影スケジュールがかなり過酷なので、大道具さんが間違えたという説が有力です。
【その2】
途中の回で、チノのオデコの真ん中が急に赤くなってる時があって「なんで急に?」と思って見続けていたら、最後の方で二人でジェンガをやって罰ゲームでデコピンをするシーンがあったそう。
こちらに関しては、二人ともその回と同じ服だったし、同じ日に撮影したのでは?という説が濃厚。
あれやこれやとおかしいところが発覚しても、撮り直しが間に合わないほどに過密スケジュールな韓国ドラマ。
そんな間違いを探すのも楽しみのひとつですね。
さいごに
「個人の趣向」は韓国では2010年に放送された、少し前のドラマになりますが、今でもたびたび日本で再放送されている人気のある韓国ドラマです。
韓国に遊びに行く際には「北村韓屋村」でのロケ地めぐりも検討してみると、きっと楽しいですよ!