これはもう、ね、ラブレターでした。ミリさんから、お母さんへの。
愛にあふれた1冊でした。
益田ミリ【お母さんという女】感想レビュー
(発売日 2004年12月8日)
まず、たのしくかわいい1冊でした。
益田ミリさんとお母さん、どっちもかわいい。
このエッセイの執筆時点では30代(未婚)のミリさん。
年に2回はお母さんと旅行をしているとのことで、これってたとえ時間があったとしても、気持ちがなければできないことなので、仲良しなんだなぁと伝わってくるエピソード。
わたしも母とは仲がいい方だと思うけれど、それでも『旅行』となると、年に1回・・・もしくは2年に1回くらいかな。
でも、『おばちゃんとの旅行は友達との旅行とはちょっと違うおもしろさがあって楽しい』という気持ちはすごくわかる!
- 写真はかならず現像して、アルバムに整理するお母さん
- ファンシーなお弁当をつくってくれたお母さん
- それなのになぜか朝食は売っている菓子パンを出していたお母さん
- 「なにかのときのため」という理由で物持ちがいいお母さん
- 娘はいつまでも「たけのこの里」が好きだと思っているお母さん
自分の母親と重なるところ、重ならないところがそれぞれあって、誰が読んでもきっと楽しめる1冊です。
しいていうなら、益田ミリさんがどちらかというとさっぱりとした印象の女性なので、お母さんもそうなのかな?と思いきや、エッセイを読む限りでは、お母さんの方はメルヘン寄りのかわいらしい女性という感じ・・・。
小さなことで怒ったりしない、ほがらかで、あたたかな女性の雰囲気が伝わってきました。
益田ミリさんの目には、お母さんがこういうふうにうつっているんだな・・・と思うと、やっぱりこれはやさしいラブレターのように思えるのでした。
益田ミリ【お母さんという女】をおすすめしたい人
この「お母さん」にスポットをあてたおもしろエッセイは、女性だけじゃなくって男性にも読んでほしいと思う1冊です。
「うんうん、わかる~!」
「お母さんってこの行動する!」
が、満載なので、読み終わったあとにお母さんあるあるの話で盛り上がりそう。
おすすめの年齢層は、
- 女性だと、20代後半~
- 男性でも、30代~
自分が少し大人になった目線でお母さんと向き合うことで、きっといろいろな発見があると思います。
ただ、この本は、4コママンガ風なページの合間に、お母さんとの思い出エピソードも文章としてたくさん含まれていたので、思っていたよりも文章量が多く感じました。
表紙の第一印象で、わたしは勝手に、ほぼマンガだと思っていたので・・・
「あれ?文章もなかなか多い・・・」
「読むのにちょっと時間もかかる・・・!」
さらりと読むというよりも、横にお茶を用意して、ゆっくりとした時間に読むのにぴったりの本でした。
今の時期(コロナ禍)は、旅行はちょっとむずかしいかもだけど・・・
お母さんとの時間は、わたしも引き続き、大切にしていきたいな。
↓そして、お父さんの本もあります